- スポーツライター・小宮良之のブログ -
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2008.12.30 Tue 15:17
2008年最後に思うこと。
先日、講師の仕事の打診を受けました。
スポーツライターを養成する講座らしいです。
企画自体どうなるか、そして僕自身引き受けるかどうか分からないのですが、とても栄誉なことだとは思っています。
自分も人生の中で出会った人に何かを与えてもらってきたわけだから、それを誰かに返すのは筋なような気もします。

でも正直、僕はこういう仕事に今まで興味がなかったのです。なぜなら、僕とは違う人生を歩んできた人たちに同じようなインタビュー術はマネできないし、文章もしかりです。
コピーは決してオリジナルを越えないのです。

だから、僕はスポーツライターとして誰か先輩に師事したことがありません。また、横のつながりを作り、みんなで波長を合わせてというタイプでもありません。
まったくの自分流です。
これ、いいところも悪いところもあるんだろうけど。僕はそうするしかなかったし、それでなかったらたぶん今の看板は掲げることはできなかったでしょう。

スポーツライターという職業、これはなんなでしょうか。
昔、ある同業者が言っていました。
「俺たちの仕事は売春婦みたいなもんだ」。
依頼された仕事をこなしていく。雇い主からそれに応じたギャラをもらう。まあ、たしかににそのものなんだけど・・・僕は断じて違うと思うのです。

そりゃ、売春婦は歴史のある職業で、見上げたものなんでしょうが、根っこの部分で違います。
それは仕事を選ぶのは僕だと言うこと。僕に選択権があり、僕が興味を抱いたことを出発点にその人物を描くんです。
基本的に。
人間には本人も見えない心の奥底があるもので、僕が何とかそこに辿り着き、暗がりに灯りを照らすのが仕事なのです。

雇い主(媒体)がいて、ターゲットがいるというのならば、売春婦よりは殺し屋の方がむしろ近いなーなんて思います。
ターゲットを”仕留める”=心を解き放つわけだけど、僕は愛情を感じなければ、ターゲットにしないのです。
大きなことを言うようですが。
でも自分で選んでいるからこそ、責任や覚悟も生まれ、作品性に繋がるのではと思うのです。
まあ、僕の場合はそこで必要になる筆力がまだまだ未熟だけど。

たしかに流行に右往左往する依頼にだけ応える仕事は、売春婦と同じです。
快楽は生んでも感動は与えない。
まあ、とびっきり凄腕の売春婦もいいでしょう。それはそれでリスペクトすべきです。
でも、愛の力にはやっぱりかなわないっしょ。
と僕は思います。

愛のあるノンフィクションを。
身の程の知らずの壮大なテーマだけど。
来年もそんな感じでいっちょやったろやないけ。



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日々徒然 | CM(1) | PAGETOP↑
2008.12.24 Wed 13:46
12月25日発売、SPORTIVA連載第3回「ドロップアウト」
今回のノンフィクションは鹿島のGK、小澤英明選手。

王者となるようなチームには必ず、彼のような人物がいるのだと思います。
自分を殺しながらも、腐らず、たゆまず、むしろ殺気を秘めているというか。
16シーズン、控えGKだった男の人生は、それに甘んじるものではなかったんです。
人はすぐ逃げ道や言い訳を見つけてしまうものですが、彼は知られざる自分との格闘を続けてきました。
今回の原稿ではその戦いの一端を切り取っています。
そこに映し出した風景は生々しく、どす黒さも混じっていていますが、だからこそ共感できる人も少なくないかと。

全然的はずれかも知れませんが、小澤選手、徳川家康を天下人に導いた旗本の士を連想させました。謹直で名もなきことに不満を漏らさず、礼儀正しく、一心不乱に鍛錬を欠かさないが、一方で己の道においては誰も口を挟めないほど強情で・・・でもそんな風にぎりぎりで日々を送っているからこそ、笑顔になるとまた優しさが溢れるんです。
今は語り継がれるべき男の記録をここに留められたことを誇りに思い、協力してくれたすべての人に感謝を。

今回も写真は近藤さん。
珠玉のカットともに、是非今回もお楽しみ下さいませ。


Sportiva 2009年 02月号Sportiva (スポルティーバ)
2009年 02月号

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2008.12.21 Sun 12:52
サッカー選手を取り巻く環境
僕はジャーナリスティックなライターではないし、このブログでも極力、意見を論じるようなことは避けているんだけど、ストーブリーグの動向には違和感を感じざるを得ない。

早々と最下位が決定したクラブに傲岸と居残る監督、20人近い選手をクビにして平然としているフロント、それを「来季に繋がる形が見えた」と論じるマスコミ。僕は「社員の働きが悪い。全部クビをすげ替えれば業績は良くなる」と息巻く社長を連想してしまった。
驚くのは、そこまででなくとも五十歩百歩のクラブが多いこと。
開幕前に掲げた目標を完全に失いながらものうのうと監督が居座り、フロントもそれを許し、閉幕後にお疲れさまとでも言いたげに解説者として送り出す。彼らは充電期間と評して、近い内に現場に戻るのだろうか。
これからもそんな繰り返しになるとすれば、暗然たる世界と言える。
かと思えば、結果を出した指揮官が「ステップアップのため」と釈然としない理由で解雇されている。
なんのステップなのか。世界?とても曖昧模糊とした表現で、そもそも彼らは世界のフットボールを目と耳で体感しているのか。

地に足の着いた戦略を持っている鹿島が連覇しているのは、まったくの道理だ。
プロフットボールの世界では勝利と言う結果が大前提だが、彼らはチームとしてそれに向かい、一つになることができる。その根幹はジーコイズムなのだろう。
もちろん、結果の度合いはクラブの身の丈に合うもので、すべてのチームが優勝を狙えるわけではないが、一つの目標に向かい、覚悟を持って進むべきなのである。
しかし、ポリシーが見えず、軸がぶれてしまうクラブが多い。

それに翻弄されるのが選手たちだ。
トライアウトにいた選手の多くはその犠牲者か。
それはJリーグの歴史やマーケットの小ささを考慮すれば仕方のない側面もある。
例えばスペインでは一度挫折しても、3,4部リーグから這い上がるケースがたくさんある。とりわけ若い選手は下部リーグの実戦で大人に揉まれて才能を覚醒させる場合も少なくない。けど日本では一度落ちると、負け組のような烙印を押されてしまう。断言できるが、這い上がってきた選手の方が強いし、這い上がれる力がなければ、世界では太刀打ちできないのだが。

とは言っても、現実は目の前にある。
トライアウトで会った、すべての選手たちの武運を僕は祈る。
彼らからはまだ消えないサッカーへの情熱を感じたから。その熱が然るべき場所に届くことを。
お知らせ | CM(1) | PAGETOP↑
2008.12.14 Sun 23:36
師走にはまっているモノパート2
明日から大阪でトライアウトの取材。
ノンフィクションで追っている選手も参加する。僕には何もできないが、武運を祈る。
これから追ってみたい選手に会えるのも期待している。

さて、日本テレビ系 で放送されている「夢をかなえるゾウ」が面白いです。
ベストセラー本を原作にしたパロディくらいに思っていたんだけど・・一度見て、すっかりはまった。
水川あさみさんは最高のコメディエンヌだと思う。
彼女じゃなかったら、ここまでは楽しめなかったはず。
僕は演技力のことに関しては間違いなく素人だけど、彼女は科白のリズムがとてもいい。
動作も嫌みがなく、自然で力が抜けている。だから笑える。
「33分探偵」も好演していたけど、彼女を中心にした物語になった「ゾウ」の方が僕は好きです。

毒にも薬にもならないドラマだが、僕はそう言うのが嫌いじゃない。
ぶら~ん、ぶら~ん。
日々徒然 | CM(3) | PAGETOP↑
2008.12.12 Fri 12:54
師走にはまっているものパート1
手塚治虫さんの「BLACK JACK」にどっぷりはまっています。
大学に入ってからは漫画を読む機会は少なくなり、特定の漫画しか読んでいなかったのですが、ここに来て名作に出会ってしまいました。
今さらかよ、と言う人の方が多いと思いますけどね。
だから物語については詳しく触れませんが、平たく言えば医師免許のない名医とそれにかかわる人々のお話です。
何がそんなに魅力なのか。
おそらく、主人公のブラックジャックと彼にかかわる人々を通じて、人間を描いているからでしょうか。
それは例えば正義は悪に勝つ、みたいな安っぽいヒューマニズムではありません。もっと深い、人間の抱える業に真正面から向き合っているのです。
ブラックジャックは言います。
「私はな人を愛せない人間なんだっ。私はな、金次第でどんな手術もするんだ」
でも、そんな彼が最も人間らしいんです。人は不完全で、どろどろしたものを抱えて過ごす生き物だと思うんですが、ブラックジャックはそんな人間の存在価値を、命の値段をぐさりと問いかけてきます。
まるで読者に対するメッセージのように。
それはしばらく胸の中に留まり、何とも言えない後味を残すんです。

ホント、今さらながら凄い人です。手塚さん。遅すぎますけど。
僕は彼には遠く遠く及ばないですが、物語を作る端くれとして、アスリートたちが抱える深淵に迫り、それを作品にできればな、なんて思うのであります。

アッチョンブリケ。

BLACK JACK Treasure BookBLACK JACK Treasure Book
手塚 治虫
日々徒然 | CM(0) | PAGETOP↑
2008.12.09 Tue 22:01
レッドクリフにウルウル。
今日発売の週刊サッカーダイジェスト連載「フットボールの色彩」は鹿児島編です。
チェスト!ってなぐあいで、堪能していただければ。鹿児島はサカダイ発売2日遅れらしい。

さて先日、映画「レッドクリフ」鑑賞してきました。
周りの評判があまり良くなかったんで、ちょっと不安でしたが、僕はかなり楽しめました。
ジョン・ウ-監督はつかみの部分でかましてくる人ですが、すっかり冒頭の戦いのシーンではまってしまい。
ティッシュ持っていて良かったと言うくらい、ウッウッて涙がこみ上げちゃって。
趙雲のやりさばきと決然とした表情。痺れちゃいます。三国志ファンでバックボーンを知っていたのもありますが、これだけで千円の価値あり。

三国志に興味のない人が見たら、何か肩すかしなんでしょうし、僕もパート2に続くというやり方は好きじゃありません。知的映画ならでは、じんわりと来るような感受性を高めるシーンもないし。でも、いいんです、エンターテイメント映画なんだから。小さなことは気にするな。
漫画や小説でしか見なかった風景を良く実写にしてくれた、ウーさんに感謝。
ウーさん万歳!

パート2も楽しみだが、夷陵の戦いと五丈原の戦いもやってくれ。
ウー様。
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2008.12.08 Mon 13:08
プロ水球選手。
今日発売の週刊現代で、『世界最強リーグで活躍する「無名の日本人水球選手」』というコラムを書いています。
青柳勧選手はモンテネグロ共和国のブドバに所属。モンテネグロでは水球は国技、ブドバは名門クラブで、サッカーで言うチャンピオンズリーグに出場中なのです。彼は一流外国人選手に混ざりプレーする日本人プロ水球選手。
当然ながら日本では水球はマイナーなわけで、その戦いは道なき道をきたわけで・・・。
リスペクトに値する戦いの一端を今度のコラムでは切り取りました。
近い内に長いノンフィクションを書きたい人物です。天真爛漫な好奇心と不敵な反骨心が同居していて、魅力的。

それにしても、彼のブログで紹介されていた天空の城は本当に凄かった。一度足を踏み入れてみたい・・・。
http://www.aoyagikan-blog.com/
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2008.12.05 Fri 20:14
海外組について。
明日は札幌で鹿島の取材なり。
佳境のJリーグはさすがに熱い。
好ゲームを期待だ。

でも、日本サッカー全体とを考えると、違和感を感じることが多いのもこの時期。

大久保嘉人にヴォルスブルグからオファーがあったらしい。が、新聞報道によると、「神戸は移籍金10億円を求めているが、ヴォルスブルグは1億円で隔たりがある」とのこと。これにはびっくりだ。
10億?それは天地がひっくり返ろうと手放さないという意思表示なのか?
もし交渉を前提としているなら、常軌を逸している。
違約金がしっかり設定されていたのか定かではないけど、法外な額で移籍することになれば、彼は様々な足枷を付けさせられることになり、思うようにプレーすることはできないだろう。分かりやすく言えばスポンサーだったり、放映権だったり、だ。
まだこんな感覚がフツーなのか・・・。

サッカーはプロスポーツで、ビジネスが入り込んでくるのは仕方ない。でも、行き過ぎている。
問題は日本サッカーが究極的な”円高”にあること。Jリーグで5千万円もらっている選手をヨーロッパに持ち込むと、「そこまでの選手ではない」と評価が半減。そこでスポンサーやらで脚色するしかない。
常にこうしたサイクルが続けられてきたわけだから、相応の活躍を望むのは難しかった。
そういう枠組みから外れた松井と福田だけが今も、逞しく海外でのプレーを続けていると思うと、とても興味深い。彼らは”現地の通貨”で移籍し、”経済活動”に揉まれながら誇るべき今の地位を築いたのだ。
人間、何かを捨てなければ何かを得られない。なんて少し偉そうだ。ごめんなさい。

ヨシトはきっと神戸に残るだろう。
しかし、「大久保嘉人の挑戦」の著者としては、もし彼が何かを捨ててドイツに渡るならば、もう一度その戦いを描いてみたい。
そしてそれを密かに期待している。
日々徒然 | CM(0) | PAGETOP↑
2008.12.01 Mon 20:28
敗れざるアスリート2
おとといは東京対新潟を取材。
11月25日発売のSPORTIVA、連載「ドロップアウト」で石川直宏選手に密着していたので、挨拶がてら。試合は凡戦でしたが、石川君の動きはよかった。
何ヶ月も取材をすると、気持ちも移ってしまう。原稿を執筆するときにはその情を突き放さないといけないんだけど、紙面に載ったので一段落。
おとといは完全に石川ファンの一人だった。
「そこFW飛び込めよ!」ってカボレや平山に悪態をついて(心の中の話しだけど)。まあ中立的に見てもFWは物足りなかった。

そういうわけで今回のノンフィクション、僕は最終的に石川君を「忠義の士」のように捉え、描きました。でもあれはほんの切れ端。美しすぎたようにも思えて。これからの彼をもう一度追うことで、さらに実像に迫りたいな、なんて思いました。
昨日もそんな話しを彼とちょこっと。
スポーツノンフィクション、楽しいな・・・。

それにしても、連載の撮影をしてもらっている近藤篤さんの写真は素晴らしい!
脱帽。感謝。

連載は反響も多いようなんで、今後も乞うご期待。なんて自分でハードル上げてみる。
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