- スポーツライター・小宮良之のブログ -
--.--.-- -- --:--
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | CM(-) | PAGETOP↑
2010.09.29 Wed 13:59
leer
旅の友は文庫本。アナログ人間です。
最近読んだ本たちで印象に残ったのは。

ボックス(百田尚樹)
英雄にっぽん(池波正太郎)
武田家滅亡(伊東潤)

ボックスは、設定はありがちなのだが、読者を飽きさせない。二人の主人公の思いが交錯する瞬間が、スポーツシーンの醍醐味だった。先生の視点から見たボクシング描写が親切で分かりやすく、表現力豊か。生き生きとした登場人物たちにウルウル。泣かせにきているんだろうけど、まんまと。スポーツ小説としては最高の娯楽性。主人公の一人である鏑矢、前半は大久保嘉人を思い出させた。

英雄にっぽんは、池波流で山中鹿之助を描いています。月山富田城を尼子家のために取り戻そうとした忠義の士として有名な人物ですが、ここでは定型を壊し、むしろ俗的な執着の強い人物として登場。それにしても、一冊を書ききるのに、よくぞここまで主人公を突き放してかけるもんだな、と感服。僕は取材対象者にのめり込んでしまう悪癖があるのだ。

武田家滅亡は、珠玉の戦国小説。以前から知っていたが、センスのない装幀をみて買うのをやめた。でも読んでびっくり。伊東さん、とんでもない筆者である。姫、佞臣、忠義者、裏切り者、一介の城兵など、様々な視点で、お家滅亡が描かれ、それぞれの情景が目の前に浮かんでくる。昨今は戦国小説花盛りだが、この著者の筆力は驚きに値しまする。ちなみに高天神城は最高の山城跡。未踏の高遠城に行きたくなった。

そういうわけで、戦国奇譚、惨(伊東潤)もハードカバーで買ってしまった。あは。第一章読み終えたばかりだが、その迫力たるや・・・。
現在は、砂漠(伊坂幸太郎)などと同時に読書中~。

戦国鬼譚 惨戦国鬼譚 惨
伊東 潤
スポンサーサイト
読書 | CM(0) | PAGETOP↑
2010.09.12 Sun 11:18
いくつかの本たち
最近読んで印象に残った、いくつかの本を覚え書き&紹介。

「永遠の0」百田尚樹
「生きてるだけで、愛。」本谷有希子
「世紀末の隣人」重松清
「羆嵐」吉村昭
「最後の将軍」司馬遼太郎
「さよなら渓谷」吉田修一
などなど。

永遠の0、は太平洋戦争の零戦乗りの話。でも、そこに物語はとどまらない。過去と現在が交錯し、
圧倒的なリズムで読者を巻き込んでいきます。容赦ない感じ。心揺さぶる。

生きてるだけで、愛。は、生きることに不器用な女の子の話。人間の孤独、その深みに読者を引っ張っていきます。本谷節。想像力が爆発するぜよ。

世紀末の隣人、は21世紀に潜む現代のルポルタージュ。重松さんの寄り道、無駄足、蛇足が事象を沸々と浮き上がらせる。追跡、追求を本流とするノンフィクションライターとは違った、感性に訴える作品。

羆嵐、人と獣の物語。人が野性に踏み入ったばかりの北海道、大正時代。そこで繰り広げられる格闘のシーンは、鬼気迫る。人間の無力さと逞しさ。関係ないが、子供の頃は熊と友達になれると思っていた。

最後の将軍、は徳川15代将軍、慶喜の物語。最後の将軍になった男の幕引きとは。聡明だった彼は時代の流れを読み、自分を幕府ごと葬り去る。幕府を捨てた軽薄な男、と言う評価もあるが、江戸を戦火から救ったのも事実か。
僕の母は会津出身だけに、ちょい複雑だけど。

さよなら渓谷、は一つの事件が複雑な人間関係を浮き上がらせ、人間の業を露わにする作品。吉田さんはなぜこうも人間を書くのがうまいのか。脱帽。でも、帯にある「『悪人』を凌ぐ長編」というのは違う。「悪人」は仕事が続けられないくらい、惹き付けられたから。

さよなら渓谷さよなら渓谷
吉田 修一


現在、読書中の本は、「ボックス」百田尚樹、「日曜日」吉田修一、「武田勝頼」新田次郎など。
武田勝頼は再読。「続武田信玄」の頃から何度読んだことか。なぜか彼の人生に惹かれる。37才で自刃。僕は38才になってしまった。高校時代、武田家滅亡の跡をたどり、天目山を歩いたな。変態的高校生だった。

新装版 武田勝頼(一)陽の巻 (講談社文庫)新装版 武田勝頼(一)陽の巻
(講談社文庫)

新田 次郎

読書 | CM(3) | PAGETOP↑
2010.09.09 Thu 16:18
アンチドロップアウト反響
アンチ・ドロップアウト「松田直樹」、反響や感想、ありがとうございます。
選手のバリューのおかげですが、励みになります。

マツとは一度目の取材からガチンコでした。
思いっきり意見をぶつけ合い、なぜか意気投合する、不思議な感覚でした。
馬が合った、のです。
それはきっとマツの魅力のおかげであり、何より二人とも真剣だったからでしょう。

スポーツノンフィクションライターとして、彼のような人間に出会えたのは幸せなこと。
その足跡を残したい。
そうすることは自分の生きる証でもあるのです。
もし、それらが踏み荒らされて消えてしまうようなものだとすれば、なおさら。

僕は、今よりもっと高い志を持ちたい。
スポーツノンフィクションは荒野なんかじゃない。

さて、Sportiva Web「アンチ・ドロップアウトのその後」のコラムはこちらです。単行本に登場した選手についてです。

http://blog.shueisha.net/sportiva/jfootball/index.php?ID=120

現在は元日本代表候補DFのルポ取材をじっくりと継続中、さらに近日中に数人の取材をスタート予定。
戦う男たちの今を。
日々徒然 | CM(1) | PAGETOP↑
2010.09.02 Thu 19:28
Web版アンチ・ドロップアウト第2回 松田直樹
Sportiva Webで連載している「アンチ・ドロップアウト」、今回は横浜Fマリノスの松田直樹選手のノンフィクションです。
http://sportiva.shueisha.co.jp/dropout/index.html
W杯を挟んでの数ヶ月、濃厚な取材になりました。
エネルギーが強い男だけに、こちらも相当のエネルギーが必要でした。書き手冥利に尽きるというか。
荒々しいイメージの選手でしたが、取材を終えた今思うのは、それは一面に過ぎない、ということ。
彼の中にある不安とは。
その実像に迫りました。
マツが強さの中にある弱さをさらけ出してくれたとき、それは一人の書き手としての快感でした。同時に、その物語を描くことの重さも感じましたが。
現在、Jリーグでも徐々に調子を取り戻しつつあるマツ。彼の物語は、これからなのかも知れない・・・そう思わせるところに、彼の取材対象者としての計り知れない魅力があるのでしょう。
実は書ききれなかった彼の葛藤もあり・・・続編にて。

桐生名物、カレービンズ、おいしかった。

お知らせ | CM(2) | PAGETOP↑
copyright © 2007-2016 estadi14. all rights reserved.
 |ADMIN
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。